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M子さんのたより

卒業生のお母さんからいただいた手紙について書いた文書です。

M子さんの便り
 去年の夏、M子さんのお母さんからお手紙をいただきました。M子さんが4月から都内の大学病院に勤務しているという、就職して社会人になった報告の手紙でした。そこにはM子さんの身分証明書の写真もそえられていました。
 M子さんは中学の時、いじめを理由に私の勤務する学校に転校してきた生徒でした。転校の相談を受けたときに、わたしは、お母さんとM子さんに、「転校しても問題は解決しないと思います。歯を食いしばっても現在の環境でたたかってがんばってほしい。」と説得しました。しかし、そのいじめの内容はひどいものでした。登下校の安全にも不安を訴えていました。結果的にMさんの転校を認めることになりました。転校後のMさんは学級の仲間とも仲良く生活し、勉強にもよく取り組みました。何よりも40分近くかけて通学したのも大変だったと思います。
 中学校卒業後は年賀状のやり取りだけでなく、高校卒業の時、看護学校の入学の時、成人式を迎えたときなど彼女の人生に節目には、必ずお母さんか彼女から報告がありました。その便りには必ず、その時に転校を受け入れた時の私のことに対し感謝の言葉がそえられていました。今回の手紙には次のように書かれていました。
 「M子は現在、仕事は大変なようですが、休まず頑張って働いております。学校時代いじめで苦しんだ分、人の心の痛みの分かる人間になろうと努力しているといっています。今、M子が生きているのは先生が転校を受け入れて下さって、卒業までご指導いただいたからです。ありがとうございます。」
 私は手紙を受け取るたびに、いじめにあっているときのMさんやお母さんの苦しみの深さと、それをのりこえて生きていこうとする努力に心を打たれてきました。この手紙の返事に私は次のように書きました。「私が何か特別なことをしたのではありません。中学校卒業後の人生を立派に切り開いたのは、M子さんご自身の努力と、ご家族の支えがあったからです。今後のM子さんのご活躍と、ご家族のご多幸をお祈りいたします。」

「とらちゃんに会った」

教員なろうとした動機について書いた文書です。
とらちゃんに会った
 しばらく前の正月に、私の卒業した中学校の同窓会があった。仲間たちが90名程来ていた。学年全員で4学級、180名だったという。半分が集まったことになる。卒業してから36年、五十歳をすぎて再会した。
 魚屋の熊さん、とんかつ屋のみやちゃん、社長のえっちゃん、医者で私の父親を看取ってくれた三浦君、大学の教授になった清ちゃん、高校までつきあった睦ちゃん、美人だったふみちゃん・・・・・・。懐かしい顔ぶれだ。ずいぶん年輪を重ねてはいるが、当時の面影をそのままに残している。私とバッテリーを組んだ左腕ピッチャーの和田、キャプテンの塩川などと話が弾む。まだそのまま試合が出来そうな雰囲気になってきた。
 遅れて会場に入ってきた人に「けんちゃんか?」と声をかけられた。
 とらちゃんだ!
とらちゃんや僕らはしばしば、先生に実に残酷にしかられた仲間だった。とらちゃんの家は農家だった。ある日から突然、とらちゃんは学校に来なくなった。お父さんが倒れたそうだ。僕らは、心配してトラちゃんの家にいった。とらちゃんは家にいなかった。しかたがないので、帰ろうとすると、田んぼ(水田)の中で馬を引いているとらちゃんを見つけた。とらちゃんは、病気になったお父さんに代わって農作業をしていたのだ。僕らは、その場で声もかけられなかった。
 僕はその帰りに、「とらちゃんの子どもには、俺が先生になってつらい思いをさせないぞ」などと考えた。とらちゃんは僕を中学校の教師になろうとさせてくれた恩師なのだ。とらちゃんにそのことを話したら、うれしそうな顔をしていた。とらちゃんは、今、心の病気が悪くなってるそうだ。

「先生になって」

教員になったことについて書いた文書です。
先生になって
 私は中学生のときに、「中学校の先生になるんだ」と思いました。実際に教員になるまでそれ以外の職業に就くことは一度も考えませんでした。それはなぜかというと、それまで育ってくる間の、自分や、自分の仲間に対する、当時の私の周りにいた先生や学校の扱いが理不尽なもので、すごく不満なことがたくさんあったからです。自分にとっては、学校や先生についてはつらい、いやな思い出が少なくなかったのです。
小学校のときです。「母の日」という日があります。当時なぜかわかりませんが、母の日に学校から赤いカーネーションが配られました。私の母は私が小学校に上がる前に病死して、そのときは私には母はいませんでした。私には白いカーネーションが配られました。友達は、「けんちゃんは母さんがいないんだ。」と声をかけてくれました。しかし、そのときに私は、「ずいぶんいやなことをしてくれるなぁ」と思いました。大人の善意だったのかもしれませんが私にはつらい出来事でした。
中学校でも自分や、自分の周りでいろんなことがありました。当時は家庭が貧しくて満足に鉛筆やノートを持ってこられない友達がたくさんいました。その子たちは服装も粗末です。勉強ももちろんできません。生活の豊かな家庭の子どもとはっきり見た目にも違いがあります。残念なことに、その子たちが悪いことをしたり、宿題をしてこないと、「そこまでするかなぁ!」と思うくらいに残酷な仕打ちを科されました。先生たちにとっては、そのような子たちの、しかられるときの反抗的な目つきが気に入らないのでしょう。そうでない子が同じようなことをしても問題になりませんでした。
私は、自分が中学校の先生になって、「貧しい家庭の子どもでも差別しないようになれたら良いなあ」と思うようになりました。私の親は、私は中学校を出たら働くか、そうでなければ高校卒業して就職するため職業科に進学するようにいいました。私はそれでは中学校の先生になれないとわかっていました。そのために親には内緒で、担任の先生に大学進学のできやすい県立の高校に願書を出してもらいました。大学も国立大学しか受験できませんでした。当時国立大学の授業料は1年間で1万2千円だったからです。
私は東京都の中学校の教員になることができました。「貧しい家庭の子を差別しない先生になるんだ。」という決意はずっと私の教師としての生活の支えになってきました。結果として、私の教員としての行動がどのように生徒たちに伝わってきたかは良くわかりません。しかし、このような気持ちを持ち続けて教員としての人生を送れたことを自分は幸せだったと思っています。

「読書三題」

文集に書いた文書
読書三題
読書は人生の道しるべになることがある。

その第一話
今からもう三十年以上前の事だ。教員になったばかりの時だ。何の気なしに本を買った。岩波文庫の「新しい地球観」(上田誠也著)という本だった。
 ウェゲナーという人の「大陸移動説」が紹介されていた。南アメリカ大陸と、アフリカ大陸はもともとはくっついていて1つの大陸だった、ということが書いてあるのだ。ずいぶん昔の地球には一つの大きな大陸があったのだが、それがばらばらになって今のように五つの大陸になったのだというのだ。ウェゲナーがこの説を発表した時には誰も信じる人はいなかった。彼の死後数十年経ってから、海底や深海底、火山や地震など地球上のいろいろなところの調査や、人工衛星などを使った精密な測定が行われ、マントルの対流によって大陸が実際に動いていることが証明されるようになっている。そして、その動きがエネルギーとして蓄えられ何十年、何百年という単位で放出され大規模地震が発生するという基礎理論になっているというのだ。 この本は私に教師としてどう生きるべきかを考えさせてくれた。

第二話
三年ほど前、新聞の広告で「鉄の花」町工場短編小説集(小関智弘著、小学館刊)を知り、早速書店に行って買った。著者は旋盤工として町工場で働きながら、執筆活動を続けている方だ。町工場を取り巻く環境の変化、主人公を取り巻く人々が暖かいまなざしで描かれている。
 なかでも、私は主人公の職人として製品を作り上げる状況の巧みな描写に、我を忘れるほど感動した。職人の技術水準の高さ、それに挑む執念、自己を見つめる厳しさと誇りについてだ。
 今日のコンピュータ制御による高度な工作機械を作り上げるには、実は町工場で鍛えあげられた熟練した職人の技がなくてはできないのだ。私も旋盤等の工作機械の操作や、鑢がけをした経験を持つ。百分の一、千分の一ミリの加工精度を要求される製品を作り上げるには、鉄とそれを削る刃物の相関関係について理解する、高度に熟練した職人の技が必要なのだ。わが国は工作機械を輸出する主要国だ。わが国の職人の消滅はそのまま、わが国経済の命取りになるわけだ。この本は自分が日本の社会の現実について思っていることに重なった。

第三話
一昨年の夏、インターネットのサイトを調べていて、偶然に「あまご便り」という、天野礼子さんのホームページを見つけた。そこに紹介されていた『よみがえれいのちの川よ』(旬報社ブックス2004/8刊)を早速読んでみた。
天野さんは“わが国初の女性アウトドア・ライター”で、日本の川を守るために活動されている方だ。長良川の河口堰建設に反対する運動や、ダムを撤去する必要を訴えている方だ。この本では彼女がそのような活動をするようになったいきさつや「美しい未来を勝ち取る」ための決意が語られている。
ミズガキ(川で遊んで育った子ども)、釣り師、川漁師、海の漁師の実学や、川や自然に触れる人々の楽しみが川を守る原点であること、この声で国会議員や行政担当者を「教育」して政策の転換や法律を作らせた活動を生き生きと語っている。この本はこれから自分の生き方について叱咤激励をしている。

「大陸が動いた」

教員としての世界観が大きく変わった本との出会いについて書いた文書です
大陸が動いた 
 今からもう三十年程前の事になります。教員になったばかりの時でした。何の気なしに本を買いました。岩波文庫の「新しい地球観」(上田誠也著)という本です。
 読んでみてびっくりしました。ウェゲナーという人の「大陸移動説」が紹介されていました。南アメリカ大陸と、アフリカ大陸はもともとはくっついていて1つの大陸だった、ということが書いてあるのです。ずいぶん昔の地球には一つの大きな大陸があったのですが、それがばらばらになって今のように五つの大陸になったのだというのです。ウェゲナーがこの説を発表した時には誰も信じる人がいませんでした。彼の死後数十年経ってから新しい調査や研究によってそれが実証されつつあるというのです。海底や深海底、火山や地震など地球上のいろいろなところの調査や、人工衛星などを使った精密な測定が行われ、マントルの対流によって大陸が実際に動いていることが証明されるようになっています。そして、その動きがエネルギーとして蓄えられ何十年、何百年という単位で放出され大規模地震が発生するという基礎理論になっています。
 私は、技術科の教師なので、このような分野は専門外です。しかし、この途方もない考えに驚き、自分達の住んでいる身近な地球にこんなにダイナミックな歴史があるのだということに大いに興味をかき立てられました。
 その事がきっかけにして勉強を始めました。地球はどうしてできたのか、その起源につながる宇宙や星はどのようにして産まれ、どのように進化してきたのか、生命はいつ頃どのような地球の環境の元で誕生したのか、その後、遺伝子や進化の過程はどうなってきたのか、人間の存在やその意味に関する事などです。次から次に新しい疑問にぶつかりました。分らない事がくやしかったり、数学や英語の勉強の必要もあり徹夜になる日もありました。仲間と大学の先生をよんで勉強会までしました。
 「新しい地球観」の本との出会いは私のその後の生きかたや考え方に大きな影響を与え、教師として生きる信念と指針を与えてくれました。
 現在の科学技術の進歩は物質の究極の姿である素粒子の研究のような微少な世界、宇宙の起源や未来について究明する広大な世界、生命活動の解明や遺伝子の操作による新しい生命を生みだす可能性にまで研究の対象を広げ、解明されようとしています。これらの研究成果はインターネットによって最新の情報を私たちは受け取ることもできるようになっています。
 しかし、このような科学技術の進歩は、現在の地球の運命をも明らかにしつつあります。このまま石油などの化石燃料を使い果たしていけば、温暖化現象によって地球の人類に必要な環境は破壊され生存を危うくさせるというのです。核戦争と共に地球そのものが危機にさらされているのです。今私たちが生きている時代は、地球の歴史から見れば、人類がこの地球と共存しさらに発展を遂げる事が出来るのか、地球を破滅させ人類がその種としての終焉を迎えるのかの分かれ道にさしかかっているといっても過言ではないのです。
 宇宙船ボイジャーは宇宙の果てに旅立つ前に、私たちの地球が暗闇の宇宙に砂粒のように浮かぶ姿をとらえました。人工衛星のハッブル望遠鏡は百億光年の宇宙の彼方、宇宙の起源を写しだそうとしています。
 この時代を生きる私たちの使命は、人類の英知を集めて地球を守ることにあります。残念ながら戦争や飢餓、貧困などまだまだ政治や国家の間の問題は山積しています。一人一人に力は弱いけど、何とかしなくてはなりません。
 本との出会いは、自分を新しい世界に案内してくれます。時には自分の生き方まで影響してくれます。君たちのすてきな本との出会いを期待しています。

教育の情報化 iPadは電子教科書に使えるか?

―iPadは電子教科書として使い物になるかー
(2011.11月作成した文書です)
これまでのipadで練習で作った文書のうち学校情報化について触れた文書をまとめてみた。
アプリは iText 7note pagesなどで作成した。

学校情報化の研究

平成23(2011年)年4月28日文部科学省発行文書
「教育の情報化ビジョン」~21世紀にふさわしい学びと学校の創造を目指して~
の内容を理解する。

ポイント
・学習者用のデジタル教科書の配備
・無線高速通信網の構築とクラウドコンピューティングシステムの構築
の2点だと思う。
機器の例
ipad&Wi-Fiそのもの
タブレット端末とWi-Fi(WiMax通信網)
子供にタブレット端末を持たせること
自宅にpcがありインターネット接続環境があること
になれば、学校での授業、自宅学習で活用できる
機器の値段
クラウドコンピューティング
ソフトウエア環境
教科書会社のデータベース

情報化とは
紙などに書かれた文字、画用紙に描かれた図形や絵、写真やフイルムによって投影された映像、音声などの情報は、連続した色調や濃淡、電流の連続した変化によってうみだされる空気の振動、など、が、人間の視覚や聴覚、場合によっては触覚を通して脳によって認識されている。これらの人間の認識の仕方をアナログによる情報の伝達の世界と言う。
この人間の五感で認識できるアナログの世界を、コイルと磁石、光電管によって電流のアナログ変化に転換することが出来るようになった。これを、導線や電波を通して伝達したり再生することが出来るようになる。アナログによる電気通信技術が発達した。
真空管→トランジスタ→集積回路→超集積回路
電子の扱いのスピードと小型化の加速度的な進行
これに対して、これらの連続した電流の変化する情報をオン・オフやプラス・マイナスの2つの信号のよう切り替え、または階段状の連続した変化にさせることを情報のデジタル化と言う。
超集積回路などの電子機器の発達によって、文字や映像、動画や音声をオン・オフのたった2つの記号の電気信号に置き換えることが出来るようになった。電気信号に置き換えることができることで、電気信号によって加工したり、導線による通信、電磁波による無線通信&光通信でオン・オフの情報の伝達が可能になる。
文字や文書・映像や音声などをオン・オフの信号に置き換えるにほ天文学的な膨大な信号の量になるが、電流や電磁波、光(光も電磁波の1つ)は一秒間に38万キロもの速さで進むことができる。コンピュータの発達はこのオン・オフの信号をより高速で処理すること、その処理する機器を小型化する事、急速な出入力装置の開発と合わせて、今も熾烈な開発が進められている。

コンピュータの進化・発展
入力装置
中央制御装置
記憶装置
出力装置
マルチメディアとはアナログで表された文字や文書、映像や音声をデジタル変換された電気信号という単一の通信手段に置き換えることで可能となる通信技術の体系である。マルチメディアを扱うコンピュータとインターネットが一体となることでマルチメディアの通信技術の体系が成立した。
インターネットという通信手段の発達と
コンピュータの発達は、様々な周辺機器と同時に進められ、
このような事態を情報化の進展という。
高速インターネット通信、通信網の発達
高性能コンピュータと小型化、タブレット端末の普及
情報化の進展と社会の変化
産業構造
労働者の労働態様
社会システム・社会生活
情報化社会の進展と教育・学校の対応
子供の発達の課題
この様な情報化社会の進展に学校教育がどのように対応していくか

これからの時代に生きる子供には、情報活用能力を身につけさせることが必要であり、このような課題に学校が対応していかなければならないことは言うまで無い。しかし、子供の発達課題との関連も明らかにしなければならない。子供の全体としての健全な成長・発達の課題の問題を検証し、その保障が図られるかを確認しなければならない。つまり、子供の体力や手先の器用さ、表現力やそれを司る脳の発達などにどのような効果・影響があるのか、あるいは健全な発達や健康の阻害要因があるのかなど身体的な発達課題の検証である。つまり学校の情報化が子供をだめにするのか、子供の健全な全体としての発達に貢献出来るのかの検証が必要である。

教育の情報化とは
ここでは小中学校で教育の情報化とは、を考える。
マルチメディアを教育で扱うかということと、
インターネットの活用の2つに分けられるか

文科省平成23年4月28日付発表「教育の情報化ビジョン」の示す内容が目標になる
子供に持たせる「電子教科書」が目標になる
電子黒板と電子教科書だ
この環境が教育情報化の究極の目標であっていい
いわゆる知識の習得とされる学力は間違いなく向上する。
黒板の授業
これまで、学校には普通、教室の正面には横長の大きな黒板がある。この黒板は、黒か濃い緑色をしていて表面がザラザラしている。チョークで書くと粉が残るようになっていて、その粉が文字や線になって見える。「黒板消し」を使えば簡単に消すことが出来、繰り返し文字を書いたり、消したりすることができる。教師は授業などの際チョークを使って文字や図形などを描く。教師は子供への言葉による説明を補足するためや、文字や文書を子供に記録させるために頻繁に黒板を使う。指導の上手い、下手もこの「板書」を有効に活用できるかで教師の力量が問われることになる。最近になって、黒板の表面の塗料に鉄粉を混ぜて磁石が付くようになっているものが普通だ。その場合、あらかじめ用意して置いた模造紙や画用紙などの紙に文字や絵を書いたものを掲示できる。これがこれまでの学校の日常の風景、「チョークと黒板による授業」だ。
2、黒板とチョークの教室を変えるか
OHPやテレビ、スライドと投影機なども
電子黒板とは
・プロジェクター&ハードタイプのスクリーン(ホワイトボードを含む)でタッチペンなどで操作や画面への記入が出来、その画面をpcに記憶できるもの。
・大型の液晶ディスプレイにタッチペンなどで操作や画面の記入が出来、その画面をpcに記憶できるもの。

電子黒板の活用環境_機器
・PC
・インターネット
・LAN
・DVD
電子黒板の活用環境_ソフトウエア
・電子教科書ー教師用

1 電子教科書とは
学習者用「デジタル教科書」・教材。情報端末に期待される機能の例ー文科省「教育の情報化ビジョン」から
図表3 19ページ

鈴木の感性で再構成
できること
1 タッチペン(スタイラスペン、タブレットペン)で文字や絵、図形などを快適に書いたり描いたりできる。
2 ソフト、又は外付けのキーボードで文字入力ができること。
3 文字や文書(英語などの外国語を含む)を音声に変換できること。
4 画面を拡大表示できること。
5 動画や音声の入出力ができること。
6 表計算、描画、プレゼンテーション用のソフトウエア作動環境があること。
7 子供が学習結果を保存したり、学習履歴が記録されること。
8 インターネット接続環境があること。
9 無線LANでクラウドコンピューティング環境で使うものであること。

形状や重さ
軽い
A5程度
耐衝撃性が高い(壊れない)

期待される機能例
・様々な文章表現(外国語を含む)を朗報するなど音声を再生する機能
この様な条件にipad2が対応できるか検証してみた
1 タッチペン(スタイラスペン、タブレットペン)で文字や絵、図形などを快適に書いたり描いたりできる。
出来る
文字、絵
しかし、鉛筆の先端がタッチ画面に触れるようには描けない
2 ソフト、又は外付けのキーボードで文字入力ができること。
完璧全く問題無い
3 文字や文書(英語などの外国語を含む)を音声に変換できること。
文字を音声に変えたり、音声を文字に出来る
期待される機能例
・様々な文章表現(外国語を含む)を朗報するなど音声を再生する機能
全く問題無い
4 画面を拡大表示できること。
得意中の得意
5 動画や音声の入出力ができること。
3と同じ
6 表計算、描画、プレゼンテーション用のソフトウエア作動環境があること。
PC環境と同じようにできる
7 子供が学習結果を保存したり、学習履歴が記録されること。
クラウドコンピューティングの活用で完璧にできる
教師が児童生徒の学習状況を確認できる
8 インターネット接続環境があること。
完璧にできる
9 無線LANでクラウドコンピューティング環境で使うものであること。
セキュリティー
生徒間
教師
10 形状や重さ丈夫さ
現状でもほぼ問題無い
軽い
A5程度
耐衝撃性が高い(壊れない)
11 充電の方法や設備のインフラ
電源・充電器
12 高速インターネット回線
以上、
タブレットPC端末=ipadはすでに現時点で電子教科書としての機能を現時点でも十分に持っている。
しかも、大量の情報を、アナログベースの紙などで利用するここと異なり、瞬時に扱うことができる。
また、ノートのような記録媒体、
発表媒体(プレゼンテーション媒体)としても同時に活用できる。

課題としては、紙に文字や絵をかくような手の感覚や、スタイラスペンがアナログで描くように液晶モニターにピッタリとは対応しない。この点だけがこれまでの紙の教科書やノートとの差異である。しかし、紙のノート、画用紙などに文字を書いたり絵を描いたりする作業をしっかり取り入れれば、タブレット端末を電子教科書として使うこととは対立したり、矛盾しない。また、表現の可能性から考えると、PC端末によるイラスト作成はアナログベースの紙などを利用するここと異なり、新たな創造活動を可能にするツールとしても期待できる。
何れにしても、この点は最大の検討課題であると思われる。

使用したスタイラスペン
画像省略

これから必要な実証研究
電子教科書=タブレット型PCでの教育実践の課題